【貝毒とは】麻痺性貝毒と下痢性貝毒の症状・市販の貝の安全性を解説

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貝は美味しいですが、食中毒に気を付けなければならない食べ物です。

本記事では、そんな貝に潜む危険「貝毒」について解説していきます。

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貝毒とは

貝毒とは、二枚貝(カキ・アサリ・ホタテ etc.)が体内に蓄積している毒を指します。

プランクトンには毒を持つ個体がいて、それを捕食することで貝の体内に毒がたまり貝が毒化します

そのため、貝自体が毒を持っていたり、貝が自然と毒化するということではなく、あくまでも貝の体内にいる毒性プランクトンが毒を持っているということになります。

また、貝毒は二枚貝以外の貝での発生はありません。

貝毒による食中毒の症状

貝毒を持つ二枚貝を人が食べた場合に食中毒を起こすことがあり、主に麻痺性貝毒と下痢性貝毒に分類されます

※日本ではこの2種類の貝毒しか確認されていませんが、海外では神経性貝毒や記憶喪失性貝毒といった毒も確認されています。

麻痺性貝毒

麻痺性貝毒の症状は、軽症の場合には唇・舌などの口周りの痺れ、重症の場合には足・腕・体全体の痺れや言語障害などを引き起こします。

また、最悪の場合には呼吸困難で死に至るケースも国内で確認されています。

治療法は確立されておらず、時間の経過によって体内から出ていくのを待つのみです。約12時間を超えると回復に向かうとされています。

下痢性貝毒

下痢性貝毒の症状は主に消化器系の異常です。

具体的には、腹痛・下痢・吐き気などが挙げられ、麻痺性貝毒と比べて軽い症状が多いです。

死亡したケースはなく、多くの場合が3日以内に完治します。

市販の貝の安全性

市販の貝はある一定の基準を超えた貝毒が確認された場合は出荷規制の対象となり、販売されることはありません

そのため、スーパーなどで売られている貝に関しては貝毒の危険はなく、食べても問題ありません。

一方で、潮干狩りなど海で採取したものを自宅で食べる場合には規制対象ではないため、貝毒をもつ貝の可能性があります。

貝毒を持っていた場合、煮る・焼くなどの加熱処理では無毒化することができないため、採取した二枚貝を食べる際はあくまで自己責任として、万が一があることを認識しておきましょう。

 

ざっくりポイント
・貝毒とは、二枚貝が体内に蓄積している毒のこと
・捕食した毒性プランクトンが体内に蓄積することで貝が毒化するので、貝自体が毒を持っていたり、貝が自然と毒化するということはない
・ある一定の基準を超えた貝毒が確認された場合は出荷規制の対象となり販売されないので、市販の貝は安心して食べることができる
・海で採取したものを自宅で食べる場合には、規制対象ではないため注意が必要
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