【不要?】卸売市場における「仲卸業者」の仕事内容と役割とは

卸売市場の仲卸業者 雑学
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魚などの生鮮食品が私たち消費者に届くのは、様々な業者が協力して流通を支えてくれているからです。
例えば卸売業者や小売業者などは有名な流通を担う業者ですよね。
一方で仲卸業者については、よく知らない人も多いかと思います。また仲卸業者を知る人からは、「仲卸業者が不要だ」という意見が聞こえることもあります。
そこで本記事では仲卸業者に焦点を当てて、仲卸業者の仕事内容と役割を解説していきます。
日本の流通を支えてくれている仲卸業者について、ぜひこれを機に学んでいきましょう。
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仲卸とは

日本の生鮮食品の流通の仕組み

「仲卸」とは卸売市場内で生鮮食品を仲買(なかがい)の役目を担う業種のことを指し、この業務を行う流通業者が「仲卸業者」です。
しかし、この定義だけ提示されてもよく分かりません。そこで、「仲卸」について理解するためには、日本における生鮮食品の流通の仕組みを知る必要があります。
近年増えてきたCtoC(生産者から消費者にインターネットを活用して直接配送する仕組み)を除き、日本の流通は多くの場合“生産者→卸売業者→仲卸業者→小売業者→消費者”という流れで構成されます。 ※図1を参照
そして、この流通の流れにおいて三番目のバトンを引き継ぐ役目を持つのが、仲卸業者です。
まずはこちらを、前提知識として抑えておきましょう。

仲卸業者の仕事内容

競りに参加する仲卸業者

次に、具体的な仲卸業者の仕事内容を紹介していきます。
仲卸業者の仕事は、「卸売業者から商品を仕入れる」「商品を小売業者や飲食店に販売する」に2つに分けられます。

卸売業者から商品を仕入れる

仲卸業者の仕事は、生産者などから商品を卸売市場に運んできた卸売業者から商品を仕入れることから始まります。
仲卸業者は卸売市場が開催する競りに参加し、狙った商品を最も高い購入金額で提示することで仕入れることができます。
この競りに参加するためには売買参加者としての資格が必要となるため、飛び入り参加などはできません。

商品を小売業者や飲食店に販売する

そして競りに参加して仕入れた商品は、小売業者や飲食店などの販売先から来る発注に合わせて小分けし配送していきます。
また、販売先が卸売市場まで足を運び、直接仲卸業者から購入して持ち帰る場合もあります。
我々一般消費者でも購入は可能ですが、仲卸業者から購入する際は〇kg以上といったように大ロットの発注が必要なので、業者に向けて販売することがほとんどです。

仲卸業者の役割

魚を小分けする仲卸業者

このような仕事を行う仲卸業者ですが、しばしば「仲卸業者は不要だ」という意見を見かけることがあります。
確かにインターネットが普及したことによって、仲卸業者を介さずとも生産者が直接消費者に商品を届ける仕組みが構築されました。
しかし日本の生鮮食品の流通において、仲卸業者はとても大きな役割を担っているのも事実です。
その役割を、一つひとつ見ていきましょう。

役割①:目利きによる品質担保

仲卸業者の役割1つ目は、プロの目利きによる商品品質の担保です。
例えば飲食店にとっては、仲卸業者の目利きを介しているからこそ安心して商品を仕入れることができます。
もし仲卸業者の目利きが無い場合、自ら一つひとつの商品の品質を確かめる必要があるため、時間と労力がかかります。
この仲卸業者の目利きは、日本の生鮮食品流通の品質を保つうえで欠かせない存在といえるでしょう。

役割②:販売先の需要に合わせた分荷機能

仲卸業者の役割2つ目は、販売先の需要に合わせた分荷機能です。
仲卸業者は、スーパー・デパート・個人経営の青果店など多種多様な小売業者や飲食店に商品を卸します。
しかし、例えば大手スーパーと個人経営の青果店では、一度に仕入れたい量に大きな差があります。
そこで仲卸業者は、それぞれの需要に合わせて小分け・分荷する役割を果たします。
これにより、小口でしか購入できない業者や大口で購入しなければならない業者は、最適な量を仕入れることが可能となります。

役割③:需要と供給を加味した価格形成

仲卸業者の役割3つ目は、需要と供給を加味した価格の形成です。
魚や野菜などの生鮮食品は、天候などの影響を受けて流通量が大きく変化します。
この日々変化する生鮮食品の流通量(需要)と供給を、仲卸の価格に反映させることで流通市場の価格乱高下を防ぎます。
具体的には、流通量に応じた仕入れ量や小分け量の調整により価格を形成しています。
つまり仲卸業者のおかげで、安定した価格を維持できるということになります。

全ての生産者が独自の販売体制を構築できるわけではない

そして何より、全ての生産者が独自の販売体制を構築できるわけではないため、卸売市場を支える仲卸業者や卸売業者は、やはり日本の生鮮食品の流通には欠かせないと言えます。
インターネットが普及し、CtoCプラットフォーム(生産者→消費者に直接届ける仕組み)が構築されたからといって、全ての生産者や消費者がその恩恵を受けられるかというと現実的には難しいでしょう。

日本の流通は仲卸業者が必要不可欠

このように様々な役割を担う仲卸業者を、単に「不要だ」と切り捨てるのは難しいでしょう。

もっとも、私たち消費者は仲卸業者のありがたみを肌で感じることは少ないです。

しかし、同じように流通を支えている業者であれば、仲卸業者が持つ役割は必要不可欠です。

仲卸業者はやはり、日本の流通を支えるうえで求められる存在だといえます。

日本の仲卸業者数の推移

仲卸業者数減少

最後に、日本国内における仲卸業者の数の推移を紹介します。

結論から申し上げると、仲卸業者の数は減少の一途を辿っています

具体的には、平成元年には約1,800を誇っていた仲卸業者数が、ここ10年で1,000程度にまで減少しています。

さらに、日本の生鮮食品流通の中枢を担う豊洲市場内の仲卸業者数だけとっても、1年で1割ほど減少することもありました。(2018年4月→2019年4月)

今、仲卸業者はその存在意義だけではなく、生き残るための創意工夫が求められているのです。

まとめ

ここまで読んでいただけると、仲卸業者の仕事内容と役割を理解していただけたかと思います。

確かに仲卸業者の重要性は昔と比較して低くなりましたが、それでも日本の流通を支えるうえでは必要な存在です。

仲卸業者がいるからこそ、安定して我々一般消費者が日々ご飯を食べていけているという事実を、少しでも多くの方に知っていただけますと幸いです。

 

ざっくりポイント
・仲卸=卸売市場内で生鮮食品を仲買(なかがい)の役目を担う業種
・仲卸業者の仕事内容
└卸売業者から商品を仕入れる
└商品を小売業者や飲食店に販売する
・仲卸業者の役割
└目利きによる品質管理
└販売先の需要に合わせた分荷機能
└需要と供給を加味した価格形成

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