【症状・対策】魚に潜むアニサキスの危険とは

用語
この記事は約4分で読めます。

魚に関する寄生虫としては最も有名なアニサキス。知らずに魚を扱い、食べてしまうと危険を伴います。

そこで本記事では、アニサキスについての基礎知識を解説していくので、しっかり読んで今後の対策に役立てていきましょう。

スポンサーリンク

アニサキスとは

アニサキスとは魚に寄生する寄生虫です。

一般的な虫と同じく幼虫から成虫に成長しますが、私たちがよく言葉にする(目にする)のはアニサキスの幼虫。アニサキスの幼虫は、私たちに馴染みのあるサバ・イワシ・アジなどの青魚や、イカに寄生しています。

対して、アニサキスの成虫はアジやイカではなく、主にクジラやイルカに寄生しています。

これは、クジラやイルカなどの海産哺乳類が小型の魚類を捕食することで、同時にアニサキスの幼虫も取り込み、体内で成虫に成長するためです。

混同をさけるために当記事では、私たちに身近で口にする可能性の高いアニサキスの幼虫のことを「アニサキス」します。

アニサキスは魚の身に寄生しているため、肉眼でもはっきり見分けることができます。

なので、魚の身で以下のようなものを見つければ、それはアニサキスです。
・白く半透明な色
・長さ1.5cm〜3cm、幅1mm
・短い糸のような体

アニサキス食中毒の症状

アニサキス食中毒とは、アニサキスが寄生している魚を食べてしまうことで発生する食中毒のことを指します。

症状は、食べてから数時間後に胃に激しい痛みが発生し、一定の間隔を置いて痛んだり落ち着いたりを繰り返します。

他にも、魚を食べた後に、吐き気を感じる・嘔吐してしまうなどの症状がある場合も、アニサキス食中毒の可能性があります。

また、胃を通過して腸にアニサキスが進んだ場合、下腹部で胃と同じ激しい痛みを感じます。

魚を食べた後に、このような症状が発生した場合はアニサキス食中毒の可能性が高いため、早急に病院に行くことをおすすめします。すぐに胃カメラでアニサキス除去の処置をしてくれ、苦しい時間を短縮できます。

アニサキスの危険を除く処理の仕方

アニサキスを予防するには、主に3つの方法があります。

身からアニサキスを取り除く

アニサキスは目視でも十分見つけることができるため、簡単に取り除くことができます。

しかし、これは新鮮な魚の場合。

アニサキスは通常、内臓の表面に寄生しているためすぐ見つけることができますが、魚が死んだあとは時間が経過するにつれて筋肉部の深くへと移動します

筋肉部へと移動した場合は、目視で取り除くことは手間がかかってしまうため、新鮮なうちに内臓を取り除くことを意識しましょう。

加熱する

アニサキスは熱に弱いため、加熱することで死滅させることができます。

なので、目視で判断する自信がない方は、焼き魚にして食べるのをおすすめします。

冷凍する

約24時間冷凍することでも、アニサキスは死滅します。

冷凍することで身の質は落ちてしまいますが、こちらも目視で判断する自信がなければおすすめします。

処理まとめ

鮮度が良い魚をできるだけ選び、内臓処理を徹底する。

鮮度が悪い魚は加熱処理もしくは冷凍処理をすることをおすすめします。

外食におけるアニサキスの危険

鮮魚店をはじめとした魚介類を扱うプロの店では、日常的に寄生虫を目にしているため、ほとんど間違いなく除去してくれています。

ですが、飲食店などで冷凍処理していない魚をアルバイトやパートの方が調理する場合は、アニサキスを除去できていない場合があるかもしれません。

しかし、店舗側も細心の注意を払っているので、気にしすぎるのはよくないです。また、ほとんどの場合がアニサキス対策も兼ねて冷凍処理されているものを提供しています。

刺身を頼むときは軽く目を通してみる程度で問題ないので、心配のしすぎはやめましょう。

 

ざっくりポイント
・アニサキスとは魚の身に生息する寄生虫のこと
・アニサキスを食べてしまうと、胃や腸に激しい痛みが生じる
・アニサキスを予防するには ①身からアニサキスを取り除く ②加熱する ③冷凍する の3つが効果的
タイトルとURLをコピーしました