ふぐの名産地といえば山口県下関市!その他に有名な県はどこ?

魚の名産地
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魚は有名な産地で食べるのが一番美味しいと感じたことはありませんか?

なぜそう感じるかというと、

・水揚げされたばかりの新鮮な魚が食べられるから
・「本場で食べている」という雰囲気によってより美味しく感じるから
・その地域の人々の舌は肥えており、美味しくない店や食べ方は淘汰されていくから

の三点が理由だと思います。

そこで本記事では、刺身が美しい高級魚「ふぐ」の有名な産地を紹介します。

まず最初に筆頭名産地を解説し、最後にその他の名産地も紹介しているので、ぜひ最後までお読みください。

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ふぐといえば山口県下関市!

ふぐの最も有名な産地といえば、山口県は下関市です。

山口県はシンボルとしての魚を示す「県魚」にふぐを指定しており、県民への浸透度合の高さがうかがえます。

さらに下関市には、ふぐのことを「ふく」とよぶ特有の文化があります。

これは縁起の良い「福」との語呂を合わせで、まさに下関市にとってふぐは福を呼び込む存在といえます。

ブランド紹介「下関ふく」

「下関ふく」とは、ある一定の基準を満たした下関のふぐブランドのことで、地域特有の農林水産物のブランドを守る「地理的表示保護制度」に水産物第1号として登録されました。

このブランド化によって、下関市は日本国内におけるふぐ名産地としての確固たる地位を築き上げることになりました。

「下関ふく」は、
①下関市の南風泊市場(はえどまりしじょう)に入荷した天然・養殖のトラフグであること
②移送時のストレス軽減・老廃物の排出などを経て身を引き締めることを目的とした「活魚水槽」で、1~4日間生かし選別されたトラフグであること
③有資格ふぐ処理師が捌いて、「みがき」の処理がされたトラフグであること
などの基準を満たしたトラフグのみ名乗ることができるため、高品質であることが約束されています。

山口県・下関市とふぐの関係

ここからは、下関市とふぐがどれほど深い関係にあるのかを見ていきます。

フグ漁獲量

実は下関市はふぐの漁獲量が上位ではなく、山口県全体でも1位というわけではありません。

2017年都道府県別の漁獲量データによると、漁獲量上位を北海道と日本海側の県が占めていますが、山口県は5位となっておりトップ3に入っていません。

「漁獲量が多い=本場」ということではありませんが、この順位は意外に感じたのではないでしょうか。

※詳しくは記事の後半で解説します。

ふぐ消費量

さらに、ふぐが日本で最も消費されている都道府県は山口県ではなく大阪府です。

その割合はなんと、日本国内のふぐ消費量の約6割。日本の過半数のふぐが大阪で食べられていることになります。

この理由は諸説ありますが、大阪のふぐ調理資格の取得難易度の低いことが主な理由とされています。

ふぐ調理の資格試験は都道府県によって異なり、大阪は他の地域に比べて難易度が低いです。

そのため、ふぐを提供している飲食店が多くなり、結果的に大阪府内のふぐ消費量が増えました。

ここから、消費量でも都道府県別、市町村別で山口県や下関市は1位ないことが分かります。

※あわせてこちらもどうぞ:【ふぐ調理師免許とは】取得方法・都道府県別難易度の違いを解説

ふぐといえば山口県下関市となった背景

では漁獲量や消費量が1位ではない山口県下関市が、なぜふぐの本場と言われるようになったのか。

それを、歴史からひも解いていきましょう。

日本にはふぐを大好物とする歴史人物が存在します。その人物とは、初代内閣総理大臣の伊藤博文です。

伊藤博文がふぐを好きになったきっかけとしては、明治時代に山口県下関市に滞在中にとある旅館(春帆楼)でふぐを食べたことがきっかけと言われています。

そこで食べたふぐの味に感動した伊藤博文は、日本で初めて山口県内でふぐ食を解禁しました。

これを皮切りに、ふぐの毒を除去する技術を持つ職人が全国から下関市に集まり、下関市がふぐ加工技術の一大集積地と発展していくことになります。

結果的に、高い加工技術を求めて全国からふぐが下関市に卸されるようになり、その受け皿として県は南風泊市場を整備します。

南風泊市場とは全国で唯一ふぐを専門に取り扱う卸売市場で、現在ふぐの取扱量全国1位の魚市場としての地位を確立しました。

この市場には、ふぐの王様「トラフグ」をはじめとした多くのふぐが、天然・養殖に関わらず集まってきます。

そして、この市場で競られたという証である「下関ふく」シールを与えられたふぐが、下関ふくとして認められてブランドされます。

このように、日本で初めてふぐ食が解禁された下関市に全国からふぐのスペシャリストと新鮮なふぐが集まるようになり、最終的に「ふぐといえば下関市」と認識されるようになりました。

下関市のふぐの食べ方

ふぐは多種多様な楽しみ方がありますが、特におすすめのふぐ刺しとふくちりを紹介します。

ふぐ刺し

ふぐの良さを一番感じる食べ方といえば、やはりふぐ刺しです。

ふぐ刺しは高級食なので値段は高いですが、本場で食べる刺身は格別なのでおすすめします。

ふぐちり(ふくちり)

ふぐちりとは、ふぐの切り身を野菜と一緒に煮込む鍋料理です。

ふぐのもちもちした切り身は歯ごたえがあり、ふぐのだしがよく出た汁は他の鍋にはない風味を醸し出し、寒い冬にぴったりな人気のフグ料理です。

下関市にはふぐちりを扱っている店や、コースのひとつとして提供している店も多いので、本場でぜひ召し上がってください。

もちろん通販でも取り寄せることは可能なので、そちらもおすすめです。

下関市でふぐを食べるならここ!

ふぐ料理公許第一号店「春帆楼」

春帆楼
(引用:https://fugunohonba.jp/)

春帆楼は、伊藤博文が山口県のふぐ食を解禁するきっかけとなった店として親しまれる老舗の名店です。

ふぐ料理公許を取得した第一号としても広く知られており、下関市のふぐ料理をけん引する存在といえます。

日本各地に支店があり、下関本店では婚礼や宿泊としての利用もできます。

春帆楼のふぐを食べたら他のものを食べられなくなると言う人も多く、全国から春帆楼のふぐを求めて下関に集まります。

大衆向けの価格ではありませんが、少し羽を伸ばし宿泊も兼ねて利用してみてはいかがでしょうか。

リーズナブルなふぐ料理専門店「やぶれかぶれ」

やぶれかぶれ
(引用:https://fugunohonba.jp/)

JR下関駅から徒歩5分の好立地で、かつ安くて美味しいふぐ専門店が「やぶれかぶれ」です。

ふぐ刺しやふぐちり、名物の焼きふぐなど、ふぐ料理を多数提供しており、しかも予約なしで一年中食べることができます。

「ふぐは食べたいけど高すぎて手が出せない」といったお悩みがあれば、下関市ではやぶれかぶれに行くことをおすすめします。

おすすめの時期

ふぐの季節の訪れを告げる南風泊市場のふぐ初競りは、例年9月下旬~10月上旬に行われます。

ふぐの旬はこの初競りから2月頃までにあたり、寒い時期とされています。

その中でも、白子が大きくなる12月~2頃の真冬の時期がふぐの最も美味しい時期となります。

したがって下関市を訪れるならまずは初競りが行われた後を狙い、できれば12月~2月を狙うようにしましょう。

(最後に)下関市以外のふぐが有名な県はどこ?

その他に有名な県は?

ここまで読んでいただくと、下関市とふぐの強い結び付きが分かっていただけたかと思います。

ですが海に囲まれた日本において、ふぐの名産地は他にも存在します。

「漁獲量」と「ブランド」の二つの観点から有名な産地を見ていきましょう。

ふぐの漁獲量ランキングTOP3

上述した通り、2017年都道府県別の漁獲量データによると、ふぐの漁獲量TOP3には山口県は入っていません。

いつのデータかによって若干前後はしますが、ほとんど毎年漁獲量1位を占めるのは石川県です。

特に石川県の能登地域ではトラフグをはじめ、様々な種類のふぐが水揚げされており、石川県のふぐ漁を支えている地域です。

次いで2位が海産物大国である北海道、3位が富山湾を有する富山県と並びます。

他にも島根県や福岡県、新潟県なども漁獲量が多く、ここから気温が低い日本海側に産地が集まっていることが分かりますね。

養殖ふぐのブランド「淡路島3年とらふぐ」

近年、技術の進歩により天然よりも養殖した魚の方が美味しいことも珍しくありません。

兵庫県は淡路島で養殖される「淡路島3年とらふぐ」も例外ではなく、今や下関ふくと並ぶふぐブランドとも言われています。

「淡路島3年とらふぐ」とは、淡路島の鳴門海峡で養殖されたトラフグのことです。

さらに特筆すべき点としては、通常トラフグの養殖期間は2年のところ、「淡路島3年とらふぐ」はもう1年養殖期間が長いこと。これによりサイズが一回り大きくなり、より筋肉質な身を有するようになるのです。

身の質で美味しさが大きく変わるふぐ刺しで食べると、よりその美味しさが際立つことでも知られています。

漁獲量自体は多くない兵庫県でも、「淡路島3年とらふぐ」の存在によってふぐの名産地と言わざるを得ないでしょう。

通販でも購入できるので、ぜひチェックしてみてください。

 

まとめ

いかがでしょうか。

ふぐの筆頭名産地といえば、どこを差し置いても「下関ふく」を有する山口県下関市。

しかし、それ以外の県にも魅力的なふぐ産地があることを分かっていただけたでしょうか。

この記事を読んでいただき、様々な産地のふぐに興味を持っていただけますと幸いです。

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