魚は有名な産地で食べるのが一番美味しいと感じたことはありませんか?
なぜそう感じるかというと、
・水揚げされたばかりの新鮮な魚が食べられるから
・「本場で食べている」という雰囲気によってより美味しく感じるから
・その地域の人々の舌は肥えており、美味しくない店や食べ方は淘汰されていくから
の三点が理由だと思います。
なので、当サイトを通してぜひみなさんに一番美味しい場所で魚を食べていただきたい。
こういう想いから始めた、日本の魚の名産地を紹介するシリーズ。
今回は、老若男女に大人気「マグロ」を紹介します。
マグロといえば青森県大間町
青森県は海産物の宝庫。太平洋・日本海・そして津軽海峡の3つの海に囲まれた青森県は、魚の質が高いことでも知られています。
その中でも、本州最北端に位置する青森県大間町はもともと漁業が盛んな町で、町民の半分以上が漁師というまさに魚の町。
また、全国屈指のマグロ名産地としての確固たる地位を確立しており、後程詳しく説明する「大間まぐろ」は知らない人が少ないほど有名です。
さらに2000年放送のNHK連続テレビ小説『私の青空』が放映されたことも奏功し、「マグロの名産地=大間町」というイメージが定着していきました。
なぜ大間のマグロは美味しいのか?
大間町がマグロだけでなく海産物で有名なのは、何よりもその立地の良さです。
津軽海峡に突き出た下北半島の中にある大間町は、津軽海峡の恵みを最も受けられる場所にあると言えます。
さらに、下北半島の中でも最北端にあたる立地であるので、船の出入りもしやすく、かつ鮮度の落ちを最小限に抑えたまま水揚げが可能です。
何よりも、エサを求めて北上してきた最も美味しい状態のマグロを漁獲できる点は、他の地域にはない最大限の美味しさを演出するポイントです。
このように、マグロにとって大間町はこれ以上ない好立地であるので、大間のマグロは美味しいのです。
ブランド紹介「大間まぐろ」
大間町の沖5キロメートル付近でとれた天然本マグロは、「大間まぐろ」としてブランド化されています。
別名「黒いダイヤ」とも呼ばれるこのマグロは、マグロの中でも最高級ブランドとして位置づけされており、2019年には3億3360万円もの価格で競り落とされました。
漁獲方法はマグロに傷が付きにくいように一本釣りと延縄が使用されており、品質管理も徹底しています。
さらに、大間漁協の商標である「大間まぐろ」のシールを貼られた個体は、漁獲した船名や漁獲法などが分かるように管理されているほど。
3億3360万円の値が付いたのは「初物」としての付加価値もありますが、このように恵まれた海でとれたマグロを徹底した管理下においているので、「大間まぐろ」のブランド価値はうなずけます。
大間まぐろの食べ方
大間まぐろを最大限味わうなら、やはり刺身や寿司などのように生で食べるのが一番です。
刺身
刺身は素材の良さを最も感じることができる食べ方。
高級食品でもある大間まぐろを食べるなら、まずは生の刺身で味わうことをおすすめします。
大間町には飲食店などで、大間まぐろの定食を提供している飲食店も多くあります。
通販などで取り寄せても食べられるので、まずは煮たり焼いたりせずに刺身で味わってみてはいかがでしょうか。
寿司
最も人気な寿司ネタがマグロでもあります。大間まぐろも例外なく、寿司はおすすめの食べ方です。
やはり寿司は高価格帯であるためなかなか手を出すことができませんが、築地や豊洲よりも現地だと高品質・低価格で食べることができます。
また大手寿司チェーン「すしざんまい」では、毎年初競りの大間まぐろを破格の値段で提供するイベントも開催しています。
いわゆる”ほんもの”のマグロ寿司は、一度食べると価値観が変わるので必食です。
おすすめの時期
大間まぐろを食べるために大間町を訪れるなら、おすすめは秋から冬にかけての寒いとき、特に12月〜1月の真冬にあたる時期です。
理由としては、マグロはエサを求めて北上をする回遊魚であるため。
冬にあたる時期に捕れる津軽海峡沖のマグロは、エサをたくさん食べて育ち脂が豊富な状態なので、最も美味しいとされています。
ですが大間町は本州最北端ということもあり、冬の時期は相当厳しい寒さです。
しかし、それを我慢してでも現地で食べる価値は大いにあると思うので、ぜひ旬のタイミングを見計らって訪問してみてはいかがでしょうか。