危険?川にまで侵入してくるオオメジロザメとは【淡水に潜むサメの脅威】

オオメジロザメ 魚の雑学
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もしサメの脅威が川にも及ぶとしたら、驚きませんか?

少し現実味のない話にも聞こえますが、実際に川まで侵入してくる人喰いザメは存在します。

本記事では、そんな淡水に潜む人喰いザメ「オオメジロザメ」について解説します。

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淡水に潜む脅威「オオメジロザメ」とは

オオメジロザメ全体

オオメジロザメとはメジロザメ目メジロザメ科に分類されるサメの一種です。

英語表記では「bull shark」というため、別名「牛鮫(ウシザメ)」とも称されます。

性格はとても凶暴で人を襲うこともしばしば。人を襲うサメといえば「ホホジロザメ」が有名ですが、オオメジロザメもそれに並ぶ凶暴性を持つ人喰いザメです。

分布は世界中の熱帯地域や温帯地域などあたたかい場所で、その中でも浅瀬や沿岸を中心に生息しています。

オオメジロザメは川に侵入することができる

そんなオオメジロザメですが、他のサメとは違う特徴があります。それが川(淡水)でも生きられるという点です。

魚類は浸透圧調整の関係で、基本的には海水か淡水のいずれかでしか生きていくことができません。

ですがオオメジロザメはその例外にあたり、淡水と海水どちらの浸透圧調整にも適応しているため、淡水域でも死んでしまうことがありません

なので、オオメジロザメは川や湖に侵入することがあり、海外ではいくつも被害も出ています。

比較的安全であるといえる川にもサメの脅威が潜んでいるなんて、考えただけでもゾっとしますね。

※魚の浸透圧調整について詳しく知りたい場合は「【浸透圧調整】なぜ海水魚は川で、淡水魚は海で生きられないのか」をご覧ください。

オオメジロザメの被害が多い地域

アマゾン川

オオメジロザメの被害が多い地域は、北アメリカ大陸南部・南アメリカ大陸・オーストラリア大陸・東南アジアなど、暖かい海域であれば世界中の広い範囲で確認されています

また、該当する地域から伸びる河川であれば侵入が可能なので、ミシシッピ川やアマゾン川を上った内陸でも確認されることもあります。

上記地域には海水浴ができる観光地もあるので、海外旅行などの際には気を付けておくといいかもしれません。

日本における危険性

日本においては本土に生息していませんが、沖縄県付近の海域には生息しており確認されることも少なくありません

さらに沖縄の河川に侵入することも多々あり、有名な観光地である那覇市国際通りの川で見かけることもあります。

国際通りのオオメジロザメは成体ではなく子供の場合が多いので、人を襲うことは少ないですが危険が伴うことは否めません。

オオメジロザメの脅威は海外ではなく日本にもある、ということを認識しておきましょう。

オオメジロザメが見られる水族館

このように、日本では野生のオオメジロザメは沖縄県でしか見ることができません。

さらにその凶暴な性格ゆえか、水族館でも飼育されていることが少ないです。

その中でも、オオメジロザメを見られる水族館を2つ紹介します。

沖縄美ら海水族館(沖縄県)

沖縄美ら海水族館

多種多様な魚を飼育していることでも有名な、沖縄県の『美ら海水族館』。こちらでは巨大なオオメジロザメが飼育されています。

美ら海水族館では、オオメジロザメを飼育してなんと40年。この長さは世界最長飼育記録とのことです。

数メートルを超える巨体をゆっくり動かしながら泳いでいる姿は圧巻であるとともに、襲われた時のゾッとする感覚も同時に感じられます。

沖縄県では野生オオメジロザメだけではなく、飼育されているオオメジロザメも見られるということになりますね。

「沖縄美ら海水族館」の公式サイトはこちら

京急 油壺マリンパーク(神奈川県)

油壺マリンパーク

京急油壺マリンパークは本州でオオメジロザメを見られる唯一の水族館です。

マグロで有名な漁師町「三崎」の近くの水族館なので、魚を満喫する一日の中で訪れてもいいかもしれませんね。

「京急油壺マリンパーク」の公式サイトはこちら

 

ざっくりポイント
・オオメジロザメとは、熱帯地域や温帯地域などあたたかい場所に生息する凶暴な人喰いザメ
・淡水と海水どちらの浸透圧調整が可能なので、海だけではなく川や湖などの淡水域にも侵入できる
・オオメジロザメの被害が多い地域は、北アメリカ大陸南部・南アメリカ大陸・オーストラリア大陸・東南アジアなど
・日本では沖縄県に生息しており、河川で発見されることも多い
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