【ムチン】ウナギがぬるぬるしている理由とその成分を徹底解説

雑学
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ウナギといえばぬるぬるした体が特徴的ですよね。

素手で掴むのは困難ですし、まな板に載せてもツルツル滑っていきます。

そんなウナギのぬるぬるについて、本記事では ①ぬるぬるの成分(正体) ②ぬるぬるしている理由といったポイントを解説します。

実はぬるぬるには毒があるって、知ってましたか…?

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ウナギのぬるぬるの成分(正体)

ウナギの体表にあるぬるぬるの成分(正体)は、「ムチン」という糖を多量に含むたんぱく質です。

ウナギは後述する3つの目的でムチンを体表の粘液細胞から分泌させており、ぬめり気が強いので素手で掴むことが困難です。

ムチンのぬめりは体調によって左右され、体調の良いウナギの場合は水中で触っても手に付着しませんが、体調の悪いウナギの場合は水中で触れば手にぬめり気が付着します。

またムチンはたんぱく質なので、服に付着した場合お湯で洗うと固まって取れなくなることがあるので注意しましょう。

ウナギがムチンを分泌する理由

ウナギが体表からムチンを分泌させるのは、主に3つの理由があります。

皮膚呼吸を可能とするため

一点目の理由は、皮膚呼吸を可能とするためです。

ウナギは多くの魚の呼吸法であるエラ呼吸に加えて皮膚呼吸が可能で、呼吸の60%を皮膚呼吸で補っています。

そして皮膚呼吸は皮膚の表面に水分が必要となるため、保水機能が非常に高いムチン(ぬめり)で水分を維持することで皮膚呼吸を可能としています

なのでウナギは水分が枯渇することなく皮膚呼吸ができ、1日程度であれば陸上での活動が可能となっています。

浸透圧を調整するため

二点目の理由は、浸透圧による死を防ぐためです。

ウナギは海で産まれた後に、川にのぼってくる習性があります。

ですが、多くの魚は浸透圧(半透膜を挟んで水分がある場合、低濃度溶液から高濃度溶液へと水分が移動する働き)の影響で海水か淡水のどちらかでしか生きていくことができません。※上記の図を参照

対してウナギは、分泌するぬめりが不透膜の役割を持ち、これにより浸透圧の影響を受けないようにしているため、成長に合わせてどちらでも生きていくことが可能となるのです。

このぬめりがなければウナギは習性に従って生きていくことができないため、ぬめりは必須ということになります。

※浸透圧調整についての詳細はこちらの記事をご覧ください。

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外敵から逃れるため

三点目の理由は、外敵から逃れるためです。

ご存知の通り、ウナギはぬるぬるしているので手で捕まえることは困難です。

このように外敵に襲われた際に、ぬめりのもとであるムチンを分泌させ自分の身を守ることができます。

主に人間に有効に働き、せっかくウナギを釣り上げたにもかかわらず、手で上手くつかめなくて逃がしてしまった経験がある方は多いのではないでしょうか。

ウナギのぬるぬるには毒がある?

ここからは補足になりますが、「うなぎの刺身」って食べたり聞いたりすることが少ないですよね。

これはウナギのぬめりであるムチンが毒性を持っているから、というのをご存じでしょうか?

また、ウナギは血液にも毒があるため、ぬめりを含めて満遍なく体に毒を有している危険な生物なんです。

ただ毒性を消し去すことは簡単で、ウナギの毒はいずれもたんぱく質性の毒であるため、熱に弱く熱を加えることで毒を消し去ることが可能です。

このような理由から、生で食べる刺身が流通せず、加熱処理がされているかば焼きなどがウナギの食べ方として主流になっているんです。

ムチンには致死性はありませんが、口に入れるとしびれを起こしたり、傷口に入れば化膿することもあるので大変危険です。

釣り上げたウナギを食べる際には、必ず加熱処理をするようにしましょう。

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ざっくりポイント
・ウナギの体表にあるぬめりは、ムチンという糖を多量に含むたんぱく質
・ウナギがムチンを分泌する理由は①皮膚呼吸を可能とするため、②浸透圧を調整するため、③外敵から逃れるための3点
・ムチンには毒があるため、加熱処理をする必要がある
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