【魚の漢字と由来一覧】まず覚えるべき頻出漢字まとめ(20選)

魚の雑学
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寿司屋や鮮魚店など、多くの場所で目にする魚の漢字。

どの漢字も似ている形をしていることに加えて、「これかな?」と予測してみても間違っていることが多いですよね。

本記事では、私たちの日常に馴染みがあり、よく目にする頻出の魚の漢字を20個紹介していきます。

どれも頻出漢字ではありますが、その中でも「頻出レベル」をつけているので、レベルが高いものから覚えることをおすすめします。

さらに漢字由来も紹介していくので、まず20個を目標に覚えていきましょう。

※由来は諸説あり、定説が不明なものが多いです。そのため、ここでは漢字を覚えることを目的として、記憶に定着しやすい説をピックアップして記載していきます。

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魚ヘンの頻出漢字(海水魚)

①鮪(マグロ) 頻出レベル★★★

魚に「有」と書いて、マグロと読みます。

鮪は魚の代表といっても過言ではなく、鮮魚店や寿司屋などあらゆるところで目にする機会があるため、まず最初に覚えるべき漢字です。

※「魚+有」となった由来
(1)マグロは広大な海を回遊する魚であるため、”広い範囲を囲む”という意味を持つ「有」が付いた。
(2)マグロは魚を代表する魚。なので、”魚はここに有り”から「有」が付いた。
(3)マグロは肉付きが良い魚であるため、”肉がたくさん有る”の「有」が付いた。

②鰹(カツオ) 頻出レベル★★★

魚に「堅」と書いて、カツオと読みます。

赤身魚の代表格として鮪と並び、一本釣りで有名な高知県が名産地としても知られています。

※「魚+堅」となった由来
読んで字のごとく、堅い魚であることが由来となっています。
鰹は古くからかつお節として加工されていたため、こちらが堅いイメージを与えています。
また、鰹には背びれと胸びれに堅い鱗がついているため、「堅」という漢字は適格であるといえます。

③鰤(ブリ) 頻出レベル★★★

魚に「師」と書いて、ブリと読みます。

冬の魚の代表格であり、富山県をはじめとした日本海側に名産地が多いです。

※「魚+師」となった由来
(1)冬が旬の魚であるため、12月を表す”師走”から「師」が付いた。
(2)昔の中国では鰤のことを”老魚”と呼んでいたため、ここから”年が老いている”という意味のある「師」が付いた 。

④鯖(サバ)頻出レベル★★★

魚に「靑」もしくは「青」と書いて、サバと読みます。

「靑」はあまり見ない漢字かと思いますが、こちらは「青」の旧漢字です。どちらでも正解ではありますが、正確には「靑」となります。

※「魚+靑」となった由来
鯖は青色の体をしており、青魚に含まれます。よって、”青い魚”から「靑(青)」という漢字が付きました。

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⑤鯵(アジ)頻出レベル★★★

魚に「参」と書いて、アジと読みます。

多くのスーパーや鮮魚店で見かけることができ、安価で手に入る大衆魚です。

鯵の由来は、これまでのものよりも信憑性に欠けるため、「そうなんだ」くらいに見てください。

※「魚+参」となった由来
(1)一番の旬が旧暦の三月とされたため、数字の三を表す「参」が付いた。
(2)「美味しすぎて参ってしまう」から、参るの「参」が付いた。
(3)生臭いという意味がある「喿」を誤って書き写し、「参」が付いた。

⑥鯛(タイ)頻出レベル★★★

魚に「周」と書いて、タイと読みます。

“めでタイ”としてお祝い事では欠かすことができず、目にする機会も非常に多い魚です。

※「魚+周」となった由来
(1)一年中獲ることができるため、”まる一年”という意味を持つ”周年”から「周」が付いた。
(2)日本周辺どの地域でも獲れることから、「周」が付いた。

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⑦鮫(サメ)頻出レベル★★★

魚に「交」と書いて、サメと読みます。

食用として鮫を食べる機会は少ないですが、テレビなどで見る目にする機会が多いため覚えておきましょう。

※「魚+交」となった由来
鮫は魚類の中でも珍しい、繁殖活動として交尾をする魚です。ここから、”交わって繁殖活動をする魚”として「交」が付きました。

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⑧鰯(イワシ)頻出レベル★★☆

魚に「弱」と書いて、イワシと読みます。

大群で泳ぐ鰯は圧巻で、水族館でも注目を集めるほどです。

※「魚+弱」となった由来
(1)鰯はとても劣化が早い魚で、漁獲後すぐに弱ってしまう。ここから「弱」が付いた。
(2)常に群れを成して行動しているため、一匹一匹が弱いとされ、ここから「弱」が付いた。

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⑨鮃(ヒラメ)頻出レベル★★☆

魚に「平」と書いて、ヒラメと読みます。他にも「平目」と書くこともあります。

鮃は体が薄く、左側に目があるのが特徴です。後ほど紹介するカレイと間違えやすいですが、「左ヒラメに右カレイ」で覚えておきましょう。

※「魚+平」となった由来
体が薄いことから、”平べったい”の「平」という漢字が付きました。

⑩鰈(カレイ)頻出レベル★★☆

魚に「葉」を付け、草かんむりを外した漢字でカレイと読みます。本来草かんむりを外した「葉」という漢字はありませんが、鰈に当てるために日本で作られました。

鰈も鮃と同様に体が薄いのが特徴ですが、体の右側に目がある点が異なります。

※「魚+葉」となった由来
“葉っぱのように体が薄い”から、「葉」という漢字が付きました。

⑪鰆(サワラ)頻出レベル★★☆

魚に「春」と書いて、サワラと読みます。

体の大きさで呼び名が変わり、小さいものを「サゴシ」、大きいものを「サワラ」と呼びます。

※「魚+春」となった由来
春に漁獲量が増え、食卓に並ぶことが増えることから、”春の訪れを告げる魚”として「春」が付きました。

⑫鱈(タラ)頻出レベル★★☆

魚に「雪」と書いて、タラと読みます。

北海道や青森県をはじめとした寒い地域でよく食べられる鱈。漁獲量の上位を北海道と東北が占めています。

※「魚+雪」となった由来
(1)冬に旬を迎えるため、”雪の降る季節の魚”から「雪」という漢字が付いた。
(2)鱈の身は純白であるため、”雪のような白色の身”から「雪」という漢字が付いた。

魚ヘンの頻出漢字(淡水魚)

⑬鰻(ウナギ)頻出レベル★★★

魚に「曼」と書いて、ウナギと読みます。

土曜の丑の日などに、かば焼きやひつまぶしで食べられることが多い高級魚。血液や皮膚には毒があり、生で食べることは少ないです。

※「魚+曼」となった由来
「曼」は”細長い”という意味を持ち、”鰻が細長い体を有している”ことから「曼」という漢字が付きました。

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⑭鮎(アユ)頻出レベル★★★

魚に「占」と書いて、アユと読みます。

塩焼きで食べられることが多く、川魚といえば鮎を連想する方も多いのではないでしょうか。

※「魚+占」となった由来
その昔、ある戦争が始まる前に占いとして、「魚が釣れたらこの戦争は勝利するだろう」としたところ、釣れたのが鮎だったため、”占いに使用する魚”から「占」という漢字が付いたとされています。

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⑮鮭(サケ)頻出レベル★★★

魚に「圭」と書いて、サケと読みます。

寿司ネタや塩焼き、フレークへの加工など幅広い料理方法があり、老若男女に人気の魚です。

※「魚+圭」となった由来
(1)「圭」は”怒ること”を意味し、もともと鮭という漢字はフグを示す漢字だった。なので”怒ると膨らむ魚”として「圭」が付いており、そのままこの漢字がサケを意味するものとなった。
(2)もともと「魚+生」という漢字が使われていたが、生臭さを連想してしまうため、似ている漢字として「圭」が付いた。

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⑯鯉(コイ)頻出レベル★★☆

魚に「里」と書いて、コイと読みます

食用として馴染みはありませんが、飼育用として池など多くの場所で見かけることがあります。

※「魚+里」となった由来
(1)「里」には”筋”という意味があり、鯉の鱗は筋がはっきりしていて美しいことから「里」が付いた。
(2)”里(ふるさと)からそう遠くない川に生息している”から「里」が付いた。

魚ヘンではない頻出漢字

ここからは、これまでのように魚ヘンの漢字1文字ではありませんが、よく見るものを紹介していきます。

あわせて覚えておくと便利なので、こちらも記憶しておくといいですよ。

⑰秋刀魚(サンマ)頻出レベル★★★

「秋の刀の魚」と書いて、サンマと読みます。

秋刀魚は秋に旬を迎える魚として有名で、秋の味覚の代表格です。スーパーや鮮魚店にも秋に多く並びます。

※「秋」+「刀」+「魚」となった由来
(1)秋に旬を迎えるため「秋」が付いた
(2)見た目が刀に類似しているため「刀」がついた

⑱太刀魚(タチウオ)頻出レベル★★★

「太刀の魚」と書いて、タチウオと読みます。こちらは文字通り読むことができるので、比較的覚えやすいと思います。

※「太刀」+「魚」となった由来
見た目が日本刀の一種である太刀に似ていることから、そのまま「太刀」が付いた。

⑲河豚(フグ)頻出レベル★★☆

「河」に「豚」と書いて、フグと読みます。

体内に猛毒を持つ河豚ですが、刺身は絶品。河豚を専門として扱う飲食店では「フグ」ではなく「河豚」と表記することが多いため、漢字はよく見かけます。

※「河」+「豚」となった由来
河豚という漢字になった由来は中国にあります。河豚は中国では、黄河をはじめとした非常に大きな河に生息しています。加えて、見た目と鳴き声が豚に似ていることから、”河に生息する豚”となり、「河豚」という漢字が付きました。

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⑳烏賊(イカ)頻出レベル★☆☆

「烏(カラス)」に「賊」と書いて、イカと読みます。

日本人は大の烏賊好きとして知られており、世界の烏賊の漁獲量のうち30%~40%ほどを日本人が消費しています。親しみがない漢字ですが、日本人として覚えておくといいですよ。

※「烏」+「賊」となった由来
“その昔、烏賊が死んだふりをして海面に浮いていたところ、それを食べようと近付いてきた烏(カラス)を海面に引きずりこんで捕食した”という中国に逸話からきています。ここから、”烏にとって賊のような存在”として、「烏賊」という漢字が付きました。

 

まとめ

魚の頻出漢字20選、いかがでしたでしょうか。

これらは代表的かつよく見かける漢字ばかりなので、まずこれらを覚えておくと便利です。

「分からない」という状況にならないために、ぜひ暗記していただけると幸いです。

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