【保護色】青魚の背中が青い理由を解説!その他魚の色の根拠も

青魚の保護色 魚の雑学
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青魚といえば、決まって背中が青色・お腹が白色ではありませんか?

このように色が決まっているのは、ある理由が隠されています。

本記事では、青魚の色の理由や、ある特定の魚がなぜその色をしているのかを解説します。

そこには魚が生き残るための生存戦略が見えてくるので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事がおすすめの方
・魚の保護色について学びたい方
・青色の背中が青色で、お腹が白色の理由を知りたい方
・ヒラメやタイなど、多くの魚が決まった色をしている理由を知りたい方
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背中が青色、お腹が白色の魚の総称

一般的に背中が青色の魚のことを「青魚」といいます。そして、青魚はお腹の色は決まって白色となっています。

青魚で有名なのはアジ・サバ・サンマ・イワシなどの大衆魚で、一度は食べたことがあるのではないでしょうか。

他にも、マグロやカツオ、ブリなどの大型回遊魚も同系色の体をしています。多少の色の違いはありますが、基本的には青系統色と白色で構成されています。

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なぜ青魚は「背中=青/お腹=白」なのか

青魚の保護色

青魚が「背中=青/お腹=白」である理由は、外敵から身を守るための保護色です。

それぞれの色分けにもちゃんと意味があります。

背中が青色の理由は、鳥に食べられないように身を守るための保護色です。基本的に海は青色なので、空中から魚を狙う鳥から見ても青色です。そこで、鳥から見える背中(空中側)を青系統の色にすることで、海の中で目立たないようにしているということになります。

対して、お腹が白色の理由は、海中の生物に襲われないように身を守るための保護色です。海中から空を見上げると、太陽が差し込むことで白に近い色で見えます。そのため、青魚を捕食する魚が見上げた時に、お腹の色が太陽光に同化して目立たなくなるようにしています。

この色分けが逆であれば、かえって目立つことになりますよね。ですが、色分けが身を隠すための保護色としてきちんと機能していることは、生きていくための進化のたまものです。

保護色は弱者の生存戦略

太陽光に隠れる青魚の保護色

保護色をして外敵から身を守るのは虫や鳥だけではなく、魚も同じ。多くの魚は、自分の身を外敵から守るために、その生息地に上手く隠れることができる体の色をしています。

その中でも、アジやイワシなどの小型の青魚は魚の中でも弱者に分類される魚種であるため、少しでも自身を守るために進化の過程で青色と白色になっていきました。

さらに青魚は海面に近い表層部を泳いでいる魚が多いため、今回紹介した保護色が効力を発揮しやすくなります。

ですが、鳥は騙せても人間を騙すのは困難。昨今は魚群探知機という人間の目に頼らずに魚を見つけることができるシステムを人類は創り上げたので、残念ながら青魚の保護色は人間には効果はありません。

もしかすると魚の一番の天敵は、鳥や捕食してくる魚ではなく人間なのかもしれません。

青魚以外の魚の保護色一覧

最後に、青魚以外の魚がどんな保護色を使っているかを見ていきましょう。

【茶色】ヒラメ・カレイ

ヒラメの保護色

ヒラメやカレイは、多くの時間を土の中で過ごします。

そのため、ヒラメやカレイの体が茶色なのは、土と同化させるための保護色です。

残念ながら裏向けると真っ白な体をしていますが、生きている状態では裏向きになることはありません。

例えば私たち人間の目視でヒラメやカレイを見つけようとした場合、保護色が効果を発揮しているため見つけるのは非常に困難です。

【赤っぽい色】マダイ

マダイの保護色

マダイが赤っぽい色の体をしているのも保護色です。

直観的に、海の中では赤色の体は目立つような気がしませんか?しかし、水の中における赤色は驚くほど目立たなくなり、特に深い海であればあるほど同化します

ただし真っ赤な色はさすがに目立ってしまうので、マダイのように白と赤を上手く混ぜたような桜色が保護色としては最適です。

【黒色】クロダイ・グレなど

クロダイの保護色

クロダイやグレが黒色の体をしているのは、海中の中層部より深いの海の色と同化するための保護色です。

海の表層部とは違い、深くまで潜ると日の光が当たらなくなるため薄暗くなります。

この領域に黒っぽい暗色で身を置くと、上手く海の色と同化することができるのです。

深海魚に黒っぽい色の魚が多いのも、こちらの理由による保護色を狙っているとされています。

まとめ

結論です。

青魚の色が決まって青と白なのは、外敵から身を守るための保護色です。

また青魚の他にも、それぞれ生態や住んでいる環境によって、全く異なる保護色を活用している場合もあります

それぞれの魚の色は、単なるおしゃれなどではなく、厳しい環境で生きていくための戦略が落とし込まれているんですね。

 

ざっくりポイント
・背中が青、お腹が白の理由は生存戦略のための保護色
・背中が青色の理由は、空中から海を見た時の色に同化させるため
・お腹が白色の理由、水中から見上げた時に太陽光に同化させるため
・ヒラメやカレイが茶色なのは土の色と同化するため
・マダイが赤っぽい色をしているのは海の色と同化するため
・クロダイやグレが黒色なのは海の深層部と同化するため
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