赤身魚と白身魚の違いを解説!色は「運動量」によって異なる!

赤身魚と白身魚 魚の雑学
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ー 同じ魚類なのに、なぜ赤色の魚と白色の魚が存在するのか? ー

この疑問を持ったことがある方は多いのではないでしょうか。

本記事では、赤身魚と白身魚の違いを解説していきます。

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同じ「魚」なのに赤色と白色で分かれる不思議

例えば牛で考えた場合、基本的には赤色の身をしていますよね。

もちろん豚や鳥の場合も、同じ種類の動物であれば基本的には同じ色です。

しかし、魚の場合は真っ白な身をしている魚もいれば、真っ赤な身をしている魚もいます。オレンジ色の魚さえもいるほど。

同じ種類の生物であるにもかかわらずこのような違いがあるのは、改めて不思議に感じませんか?

赤身魚と白身魚で色が違う理由

赤と白のイメージ

では、赤身魚と白身魚で身の色が変わる理由は何なのか。

結論から言うと、運動量の違いが要因となっています。

動物は、運動量の多さに比例して酸素量も多くなっていきます。加えて、酸素量が多いと、酸素を供給するミオグロビンと、酸素を体中に運搬する役割を持つヘモグロビンが多く体中にいきわたります。

このミオグロビンとヘモグロビンは、通称「筋肉色素タンパク質」と「血液色素タンパク質」と呼ばれ、多ければ多いほど身の色を赤くする働きを持っています。この性質から、両者は「赤色の色素タンパク質」と分類されます。

そして、魚の身の色はこの赤色の色素タンパク質が多いか少ないかによって決定されます。

なぜ色が分かれるのか?

ではこちらを、赤身魚と白身魚に当てはめて解説します。

赤身魚に分類される魚は、常に泳ぎ回っている回遊魚です。つまり、常時運動していることから酸素が多く必要となり、身の赤色の色素タンパク質が増えるため、身の色が赤くなるのです。

代表例としては、寝る時も泳ぎ続けているカツオやマグロが当てはまります。

一方白身魚に分類される魚は、赤身魚よりも運動量が少ない魚です。こちらは酸素を多く必要としないため、身の赤色の色素タンパク質が増えず、身の色は赤くなりません。つまり、白色のままになるのです。

例えば、海底でじっと身を潜めているカレイやヒラメをイメージしてみると、運動量が少なさが分かりやすいのではないでしょうか。

赤身魚と白身魚はタンパク質の含有量で分類される

とはいえ、白身魚でも酸素は必要なので、薄い赤色をしている魚もいます。こうなると見た目で判断するしかなくなるため、人によって赤身魚と白身魚の分類が分かれています。

そうならないために、赤身魚と白身魚は学術的な定義付けがされています。

具体的には以下のような定義があります。

筋肉100g中に色素タンパク質の含有量が10g以上の魚=赤身魚
筋肉100g中に色素タンパク質の含有量が10g以下の魚=白身魚

「赤身魚と白身魚の違いは?」と聞かれたら、このような形で答えると満点です。

代表的な赤身魚

赤身魚の刺身

赤身魚の代表各といえば、マグロとカツオです。運動量が圧倒的に多い魚なのでワインレッドにも近いきれいな赤色の身をしていま。かつ、寿司などでも馴染みのある魚ですよね。

その他の赤身魚といえば、ブリ・アジ・サバ・イワシ・サンマが挙げられます。

これらはマグロやカツオほど赤くはないですが、白身の中に赤色が入っていたり、ピンク色の身をしていたりと、赤系統の身色をしています。

代表的な白身魚

白身魚の刺身

対して白身魚といえば、タイ・スズキ・フグ・カレイ・ヒラメなどが代表的です。

タイとスズキは赤身魚であるアジと似てピンク色にも見えますが、白身魚に該当します。

フグやヒラメはきれいな白色をしており、ひと目で白身魚に分類されると分かりますね。

見た目だけでは線引きが難しいから暗記が必要

赤身魚と白身魚の分類表

赤身魚か白身魚かの分類は、見た目ではすぐ判断できないことが多いです。

例えば、サケはオレンジ色なので赤身魚と間違えやすいですが、白身魚に分類されます。

他にも、タイは見た目通り白身魚ではありますが、身に赤色が入っているので、アジやブリと同様に赤身魚であると間違いことも少なくありません。

間違うことなく分類するには、まずは運動量が多い魚かどうかで判断しましょう。

そして最後は暗記するのが一番です。よく見かける魚の分類表を上に載せているので、こちらを参考にしてみてはいかがでしょうか。

なぜサケは白身魚に分類されるのか

白身魚であるサケ

身がオレンジ色のサケですが、白身魚に分類されます。

サケの身の色をオレンジ色にしているのは色素タンパク質ではなく、カニやエビと同じカロチノイド色素です。

よって、定義上はサケ=白身魚ということになります。

青魚との違いは?

最後に「赤身魚と白身魚」と青魚の違いを解説します。

簡単に解説すると、赤身魚と白身魚は学術的な定義付けがされていますが、青魚は単に背中が青い魚のことを指します。

そのため、例えばマグロは赤身魚であり青魚でもあります。つまり、青魚が分類というよりは俗称という方が近いかもしれません。

詳細は以下の記事をご参照ください。

青魚とはどんな魚?定義・代表的な種類など徹底解説!
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ざっくりポイント
・身の色は「運動量」を要因として異なる
・運動量が多い=酸素量が多い=赤色の色素タンパク質が多い
・筋肉100g中に色素タンパク質の含有量が10g以上の魚=赤身魚
・筋肉100g中に色素タンパク質の含有量が10g以下の魚=白身魚
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