魚が由来の慣用句・ことわざ【頻出まとめ50音順】

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日本語には、魚を由来とする慣用句やことわざが多数存在します。

その中でも、本記事で日常会話でよく使用するものをいくつかまとめて紹介します。

意外なものが魚関連の言葉だったりするので、ぜひ最後までチェックしてください。

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魚が由来の慣用句・ことわざ【あ行】

魚が由来の慣用句・ことわざ【あ行】

あらを探す

◯読み方
あらをさがす

◯意味
人や物事の短所や欠点などのマイナス面をしつこく探し出そうとすること

◯由来
魚の頭・骨・尾など食べられない部位のことを魚の「アラ」といい、そこから転じて人や物事の短所や欠点を指す語としても使われるようになった。

◯例文
「人のあらを探しても良いことはない。」

魚心あれば水心

◯読み方
うおごころあればみずごころ

◯意味
①相手が自分に好意を示せば、自分も相手に好意を示すようになること
②相手の行動によって、自分の行動が変わること

◯由来
魚にとって水は不可欠。そこから「水があるからこそ生きられる魚に水を大切に想う心があれば、水も魚のことを大切に想うだろう」という考えが短縮した語。

◯使い方
要するに”通じ合う想い”を示す言葉なので、良い時でも悪い時でも使えます。
例えば良い意味では「好き」という想いのお返しですが、逆にわいろを渡して施しを受けるといったように悪い意味でも使われることがあります。

◯例文
「第一印象は悪かったが、好きと言われたら魚心あれば水心で自分も好きになっていた。」←良い意味で使う場合
「手助けしてあげたのだから、魚心あれば水心なので恩返しを求めてもいいだろう。」←悪い意味で使う場合

うなぎのぼり

◯漢字表記
鰻登り または 鰻上り

◯意味
ある対象が急激に上昇すること

◯由来
①ウナギは海で産まれ川を上る習性があり、その能力は他の魚よりも長けていることから転じた語。
②ウナギの体表はムチンというヌルヌルした物体に覆われており、手でつかんでも上に登っていくことから転じた語。
※ウナギのムチンについての詳細はこちら

◯使い方
一般的には地位・物価・株価・気温などを指す場合に使います。
「急上昇」と同意語と覚えておきましょう。

◯例文
「好景気の流れに乗って、投資先企業の株価がうなぎのぼりだ。」

海老で鯛を釣る

◯読み方
えびでたいをつる

◯意味
小さな労力・投資・犠牲で大きな利益や見返りを得ること

◯由来
安く小さな海老で高級な鯛が釣れることから転じた語。

◯使い方
投資などの金銭面で使われることが一般的。
近年では海老は高級食品とされることが多いため「大きな利益を得るには大きな投資が必要」という説明がされる場合もありますが、これは誤りなので注意が必要です。

◯例文
「宝くじを1枚しか買ってないが5万円当たり、海老で鯛を釣った気持ちになった。」

◯同義語
・蝦蛄で鯛を釣る(しゃこでたいをつる)
・麦飯で鯉を釣る(むぎいいでこいをつる)

魚が由来の慣用句・ことわざ【か行】

魚が由来の慣用句・ことわざ【か行】

金魚のフン

◯読み方
きんぎょのふん

◯意味
自主性がなく特定の人物について回る人(人々)のこと

◯由来
金魚のフンはしばらく金魚にくっついて離れないことから転じた語。

◯使い方
ついて回る人々を自主性がないものとして認識して使うため、主にマイナスな意味で使われます。

◯例文
「スネ夫はジャイアンに金魚のフンのようにくっついている。」
「権力がある人にへりくだる彼は、まさに金魚のフンだ。」

腐っても鯛

◯読み方
くさってもたい

◯意味
本当に優れているものは、値打ちが下がっても本来の価値は失わないということ

◯由来
鯛は縁起物として古くから重宝されており、腐ってしまっても他の魚と同等価値まで下がることはないという考えから転じた語。

◯使い方
「腐っても」という言葉があるので悪い意味と勘違いされやすいですが、この言葉は相手を褒める時に使います。
その人の価値を十分に認めた際に使いましょう。

◯例文
「彼は年老いて昔のように速く走れなくなった。しかし腐っても鯛で、いまだに保護者運動会では群を抜いている。」

魚が由来の慣用句・ことわざ【さ行】

魚が由来の慣用句・ことわざ【さ行】

サバを読む

◯読み方
さばをよむ

◯意味
自分の都合の良いように数字をごまかすこと

◯由来
サバは非常に傷みやすい魚。それゆえに腐る前に売り切るために慌てるので、売った数と帳簿が合わないことが多かったそう。
ここから【サバを数える=数字が合わない】となり、さらに「数える」という意味を持つ「読む」が当てられてできた語。

◯使い方
使用頻度が高いのは年齢や体重などを相手に伝える時。少し隠したい気持ちがある時に使います。

◯例文
「本当は体重60kgだが、サバを読んで55kgくらいと伝えた。」

水魚の交わり

◯読み方
すいぎょのまじわり

◯意味
決して切り離すことのできない、親密な関係であること

◯由来
魚にとって水は必要不可欠であることから転じた語。
三国志において劉備が孔明との親密な仲を説明する際に使ったとされる。

◯使い方
「竹馬の友」「旧知の仲」などと同じく、好ましい意味で仲が良いことを指す場合に使います。
切り離すことができないという点では「腐れ縁」と似ていますが、こちらはあまり好ましくない仲を表すので注意が必要です。
また、「水と魚」と表現されることもあり、意味・由来ともに同じです。

◯例文
「20年、苦楽を共にしてきた彼らはまさに水魚の交わりのようだ。」

魚が由来の慣用句・ことわざ【た行】

魚が由来の慣用句・ことわざ【た行】

鯛の尾より鰯の頭

◯読み方
たいのおよりいわしのかしら

◯意味
大きな団体・権力のもとで従う側になるよりも、小さい団体の長になった方が良いこと

◯由来
鰯よりも鯛の方が高級な魚ではあるが、体の後ろに付いている尾よりは頭の方が価値があることから転じた語。

◯使い方
「鶏口となるも午後となるなかれ」の方が一般的ですが、同じ意味です。

◯例文
「鯛の尾より鰯の頭なので、大企業を退職し起業した。」

とどのつまり

◯漢字表記
とどの詰まり

◯意味
いきつくところ

◯由来
ボラは成長段階によって名前が変わる出世魚であり、その最終段階は「トド」と呼ばれる。ここから転じて「最終段階」の意味を持つ「いきつくところ」という意味となった。
ちなみに名称は【ハク→オボコ→スバシリ→イナ→ボラ→トド】のように変化する。

◯使い方
「とどのつまり」には”最終的に悪い結果に至った”というニュアンスが含まれます。
良い方向に転じた場合には使用しないので、注意しましょう。

◯例文
「とどのつまり、あなたは借金を抱えたということですか?」

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魚が由来の慣用句・ことわざ【な行】

魚が由来の慣用句・ことわざ【な行】

逃がした魚は大きい

◯読み方
にがしたさかなはおおきい

◯意味
手に入れかけて失ったものは、大きな価値を感じるものだということ

◯由来
たった三寸(約9cm)の鯛でも、釣り上げる直前に逃してしまうと目の下一尺の鯛に思える気持ちが転じた語。
一尺とは約30cmのことで、鯛は大きい個体ほど美味とされる。つまり目の下一尺の鯛とは、非常に大きく美味な鯛を指す。

◯使い方
惜しい気持ちは、その物の価値を押し上げてしまうもの。悔しい気持ちを表す際によく使う言葉です。

◯例文
「他社とのコンペに負け、契約が取れなかった。逃した魚は大きかったようだ。」

魚が由来の慣用句・ことわざ【は行】

魚が由来の慣用句・ことわざ【は行】

ひっぱりだこ

◯漢字表記
引っ張り蛸

◯意味
人気が高く多方面から求められている状態のこと

◯由来
タコを干す際、頭や腕を引っ張っている様子から転じた語。

◯使い方
悪い意味ではなく、良い意味で色んな人から求められている人や物を指します。
漢字表記されることは少ないですが、併せて覚えておきましょう。

◯例文
「話が面白く優しい彼は、クラスでひっぱりだこの存在だ。」

魚が由来の慣用句・ことわざ【ま行】

魚が由来の慣用句・ことわざ【ま行】

まな板の鯉

◯読み方
まないたのこい

◯意味
自分自身ではどうすることもできず、身を任せるしかない状態のこと

◯由来
まな板の上に乗せられた鯉はどうすることもできず、ただ捌かれるのを待つしかできないことから転じた語。

◯使い方
意味からも推測できますが、悪い意味(特に絶望的な状態)で使用されることが多いです。

◯例文
「婚約を予定していた彼女が突然家を出ていき、僕はまな板の鯉のようになった」

◯同義語
俎上の魚(そじょうのうお) ※俎上=まな板の上

水を得た魚のよう

◯読み方
みずをえたうおのよう

◯意味
その人に適した環境や状況で生き生きしていること、活躍していること

◯由来
魚を水に入れたら元気に泳ぎだすことから転じた語。
三国志において劉備と孔明の親密な仲に不満を持つ関羽や張飛に対して、劉備が使ったとされる。

◯使い方
正式には「魚の水を得たるが如し」ですが、現代語では「水を得た魚のよう」で問題ありません。
前の状態よりも良い方向に進んだ際に使用します。

◯例文
「転職して楽しみながら活躍している彼は、水を得た魚のようだ。」

◯同義語
魚の水を得たよう(うおのみずをえたよう)

魚が由来の慣用句・ことわざ【や~わ行】

魚が由来の慣用句・ことわざ【や行】

ゆでだこのようになる

◯漢字表記
茹で蛸

◯意味
激怒し感情をたかぶらせること

◯由来
通常は茶色に近い色のタコを茹でたら赤くなることから転じた語。

◯使い方
「激怒」というのがポイントで、とても怒っている人に対して使用します。

◯例文
「自分の憧れている人を否定され、彼はゆでだこのようになった。」

魚が由来と勘違いされる慣用句・ことわざ

魚が由来ではない

いかさま

◯漢字表記
如何様

◯意味
本物のように見せかけ相手を騙すこと。インチキ。

◯由来
「イカは逃げる時、墨を自分の分身に見立てること」「イカの墨で書いた文字が色あせる性質を利用して、金を借りた証明書などをイカの墨で書いて相手を騙していた」などを由来とすることもあるが、これは間違いだとされるのが有力な説である。本来の由来は「如何(いかが)」「如何に(いかに)」といった性質を聞く際に使う”如何”と、「様子」を示す言葉”様”が合わさってできたとされる。

たらふく

◯漢字表記
鱈腹

◯意味
たくさん飲み食いしお腹がいっぱいであること

◯由来
「魚のタラは非常に雑食・大食いで、腹が膨れていることが多々ある。そこから転じて、お腹がいっぱいである様子を示す語となった。」が由来とされることがあるが、これは間違い。たらふくは「十分になる」の意味を持つ動詞「足らふ」に副詞の「く」が 付いたもので、「鱈腹」の漢字はただの当て字である。

でたらめ

◯漢字表記
出鱈目

◯意味
根拠がなくいい加減なこと

◯由来
江戸時代に流行した賭博(丁半・双六)で使われるサイコロの目の出方は予想もできないことから転じた語。「出鱈目」という魚のタラの漢字ではあるが、これはただの当て字だとされる説が有力である。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

意外な言葉が魚由来だったり、魚由来と思っていた言葉が違っていたりと、楽しんでいただけたなら幸いです。

これらは日常会話でもよく出てくる頻出語であるため「そうなんだ」と同時に、会話の際に使えるようになるといいですよ。

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